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「おはよう!理沙」
会社の入口に入ったところで、理沙と一緒になって声をかける。
「おはよ。今日もご機嫌だね」
「うん。なんだかずっとフワフワ浮いているみたい」
ふふっとまた頬が緩む。
「あと3日か。何時の飛行機?迎えに行くの?」
「午前中に着くみたい。月曜だからさ。
仕事を抜けて迎えに行きたいところだけど、やっぱりそうもいかないし」
「さすがに、恋人の迎えで休むのもね……。
あぁそういえば、昨日変な噂聞いたよ。
優奈指輪外しておいたほうがいいよ」
「噂?」
「優奈と森川くんができてるって噂」
「変な噂じゃなくて、本当の事だけど」
「そうなんだけどさ。ちゃんと公にするつもり?
優奈、ここじゃ敵も多いし、ましてや森川くんがお相手だったら、なおさら。
少なくとも森川くんが帰国して、籍を入れるまでは曖昧にしておいたほうがいいと思う。男が絡んだ恨みは怖いからね」
理沙は、真剣な顔をして言う。
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