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デスクについてパソコンを立ち上げると、浮ついた気持ちも一旦落ち着き、私の神経は仕事に向かう。
仕事が忙しければ忙しいほど、時間が経つのも忘れて没頭できる。
今はただ、時間が早く過ぎて欲しくて、
たくさんある仕事は大歓迎だった。
今日も、昼休み以外は、休憩することなく書類を作成していた。
「優奈、まだ帰れない?」
と、理沙に声をかけられるまで、
定時をとっくに過ぎていることにも、
気付かなかったくらい。
「あ。もうこんな時間なんだ。
もうちょっとで終わるから、やってから帰る!」
「そっか。月末だもんね。じゃ、お先にね。頑張ってね!」
「うん。お疲れ様!」
月末の仕事量は毎月だいたい一緒なんだけど、今日はいつもよりも集中できていたおかげか、終わりが見える。
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