序章 もしも・・・・・・。

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 もしも、あなたが突然、江戸時代へ迷い込んだら、どうしますか。  江戸人たちに、スマホで写真を撮ってあげたり、音楽を聴かせてあげるのもいいでしょう。  もし、ライターで火をつけてみせれば、きっと驚くことでしょう。  そして、これから起る歴史を知っているあなたは、ちょっとした預言者気分になるかもしれません。  でも、それもこれも楽しいと思えるのは一日か、二日のこと。  スマホ、ライターの類は、バッテリー、ガス切れになったら使えません。  夜は、煌々と光る明かりはなく、ろうそくの光でなにかをしなければならないのです。  ろうそく一本の光がどのくらい暗いか、ご存じでしょうか。  寂しくなって誰かに電話をかけたくてもできない、お腹がすいても、いつでも開いているコンビニもありません。  これは、あなたと同じ二十一世紀で生活している女子高生が、突然、江戸時代へタイムスリップしてしまったというお話です。  
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