1話。 《街の外れの骨董堂》

1/6
71人が本棚に入れています
本棚に追加
/181ページ

1話。 《街の外れの骨董堂》

テンテケテン! 東京の外れの下町の商店街。 そのまた外れの古びた路地。 ここに構える古びたお店。 其の名も『たそがれ骨董堂』 店番はひとり。 店主の黄昏与一郎(たそがれよいちろう)。 今日もまたレジの裏手でうつらうつら。 26歳、チビの小肥り。 嫁なし彼女なしの一匹狼、もとい、太った仔犬。 元は天下の銀行員。 彼の転機は一年前。 親ひとつ子ひとつの父親亡くし、 継いだ家業が骨董堂。 暇はあるけど客は無し。 つまりはお金もありゃしねぇ。 何で継いだか、この家業。 なぜなら… 「死んだ親父がうるさくて」 死んだ親父がうるさくて!? テケテン!
/181ページ

最初のコメントを投稿しよう!