18話。《風邪ひいちゃった》

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「与一の旦那、なんかごめんな。春乃さん、怒ってた」 「ポン吉が謝る事ないよ」 「でも、呼びに行ったら、春乃さん、血相かえてたぞ?」 「そっか…」 「最後なんて、泣きながら笑ってたし」 「最後?」 「見送りした時、涙拭きながら笑顔でおいらにありがとう、って」 ふむ。 安心した、って事かな? 「なんで泣きながら笑うんだ?やっぱ、人間ってわかんねーな、おいらには」 「僕にもわからないさ。でも、ポン吉にはありがとうって気持ちだったんじゃないかな」 「ふーん」 「僕からも、ありがとう」 「気にするな。当然だ。旦那さんは一人じゃだめだからな」 そうだね。 僕はひとりじゃだめだ。 いつも、春乃たちやポン吉。 そして、普通の人たちには得られない仲間たち。 骨董品のみんなにも支えてもらってる。 幸せ者だな、僕は。 そんなことを噛みしめながら眠りについた夜でした。
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