episode169 壊れたハート②

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「そう、そうよね。さすが孤高の第二王子」 「なんだよ、それ」 「知らないの?私の周りじゃみんなあんたのことそう呼んでる」 俺が和樹をけなしたんで 気をよくしたのか。 「天宮家の孤高の第二王子。無愛想だけどとびきりキュートな巻き毛の子って」 手のひら返したように にっこり笑って。 「本当に。あんたのその白い肌と綺麗な巻き毛は、お金で買えるものなら欲しいぐらいよ」 貴恵は俺の髪を優しく撫で下す。 かと思えば――。 「よせよ」 「だけど嘘は下手ね」 目尻の上がった猫目で 瞬時に俺を突き放した。
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