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「そう、そうよね。さすが孤高の第二王子」
「なんだよ、それ」
「知らないの?私の周りじゃみんなあんたのことそう呼んでる」
俺が和樹をけなしたんで
気をよくしたのか。
「天宮家の孤高の第二王子。無愛想だけどとびきりキュートな巻き毛の子って」
手のひら返したように
にっこり笑って。
「本当に。あんたのその白い肌と綺麗な巻き毛は、お金で買えるものなら欲しいぐらいよ」
貴恵は俺の髪を優しく撫で下す。
かと思えば――。
「よせよ」
「だけど嘘は下手ね」
目尻の上がった猫目で
瞬時に俺を突き放した。
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