坂崎手芸店員の憂鬱

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ため息。 ああ、それでも、俺はばかじゃないから、姉が幸せなのは、分かっている。 もう一度出そうになったため息をこらえたら、廉と力也が柱の影から顔を覗かせた。 披露宴の後の飲み会は、珍しく廉の発案だ…明らかに気を使ってくれている。 でも、まあ、ここは素直に友情に感謝しておこう。 少し笑うと、力也が露骨に安心した顔をした。 泣かねーよ、姉貴の結婚式でなんて。 結婚おめでとう、お姉ちゃん。 でも、俺は所長を義兄とは認めねーから!
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