第一話 僕っ子だって恋するもん

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確かに写したはずのそこには、何も写ってないのだ。 「警察に行っても、私はつかまらないわ。だって、人間じゃないんだもの。」 そいつは真っ赤な口紅にタバコを咥え、吹かしだした。 「女には興味ないわ。」 そう言うと、僕の顔にふうっと煙を吹きかけた。 「人間じゃないのなら何なの?」 僕はゴホゴホとむせながら言った。 「うーん、人間より、より進化したもの?私は美少年の垢だけを舐めて 生きていけるんだから。エコでしょ?」 僕は頭がおかしくなりそうだった。 「ってことは、妖怪?・・・!そうか、垢舐め!」 「まあ人間からはそんな不本意な名前で呼ばれてるわね。 言っとくけど、私が舐めるのは、美少年の垢だけだからね。 そこいらの垢舐めと、一緒にしないでね。」 オネエ妖怪、垢舐め。 冗談でしょ?
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