悪夢、再び

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凄まじい爆圧が鼓膜を押し込む。至近距離での着弾。ホーミングミサイルがビショップを捉えたのだ。 痺れる鼓膜と遠のく視界。俺は思わず手を頚にやった。デスサイズの冷たい感触。背筋は凍ったままだ。「――!」コクピットで毛むくじゃらが吠えている。だが、麻痺した鼓膜は音を感知しない。 いてえ! 俺は思わず縮み上がった。焦れた悪魔王が噛みついたのだ。なにしやが――! 怒声は声にならない。爆煙を切り裂くデスサイズ。 咄嗟のオリハルコン。下からの防御は鎌の杖に当たった。巨大な刃が肩を抉る。防ぎきれていない。
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