第1章

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さて、お喋りを止めてチョット行って来るわね、黄金の棺を頂きに。 「アー重たかった! 」 さすがに金無垢の棺ね。 この部屋に戻って来るのが精一杯だったわ。 でもこの棺の大きさ、横幅が1メートル2~30、縦が2メートル50くらいで、高さが70センチくらい。 この大きさなら、あたしの夢だった純金でできた浴槽での入浴が叶いそうね。 その前に、どう頑張っても開けることができない、棺の蓋をどうにかして開けなくちゃならないけど。 まあそれは、あたしの本当の家に着いてからで良いけどね。 一仕事したらお腹が空いちゃた、成功を祝ってお寿司でも取ろうかな。 棺に背を向けて、棺が置かれている部屋から出ようとしたあたしの耳に。 ガタン!! 何かが落ちる大きな音が響いた。 振り向いたあたしの目に映った物。 「ヒィィィィィィィィィィィィ…………………………………… 話しが違うじゃ無いのよ!! 使用後じゃなくて、使用中じゃない! 」 腰を抜かし数ミリずつ後ろに空間移動しながら、あたしは黄金の棺から出てきた、ミイラ男の手から逃れようと無駄な努力をしていた。
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