私は村人Aにもなれない村人だい

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平和が一番…なのに…。 森の奥の奥、誰もこないような辺境にある村に勇者様ご一行がやって来た。 村の娘は勇者様ご一行に 頬を染めながら 彼らの周りを取り囲み、キャーキャーと歓声を上げて盛り上がっている。それを見た村の男は 無愛想に畑を耕し、時折 勇者様ご一行を睨み付けていた。高齢の夫婦は微笑ましそうに その光景を眺めている。無論、私、アタナシアも微笑ましく見守っている一人である。 お婆ちゃん達とテーブルを囲み、縁側で恋する乙女を傍観していた私。表面上は微笑ましく見守っているように見えていただろう が、裏では男達の対応にヒヤヒヤしていた。 勇者様を睨み付けるバカがどこにいるんだ。不興を買った日にゃ、首と体が永遠に別れる可能性だってあるんだぞ!?各国の王女様を無意識に落とし、向けられる好意に気づくことなく世界中を旅する勇者様。恋は盲目、彼しか見えていない王女様なら、首チョンパもありえる。
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