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わたしの名前は晴子。
株式会社ポゥフェッショナルの美人OL、26歳!
もう1度大事だから皆に言うわよ?
よーく聞いててね!
お局様達からネチネチ言われるほどの美貌を持つ晴子は実は魔法少女なの!
ん? 上の文章といってる事が全然違うって?
26歳で魔法少女ってイタイって?
そんなの気にしちゃダメ!
もっと海のように心を広く持たなきゃ晴子のようにモテないわよ!
──と一言アドバイス。
でもね、そんな美しいわたしにも片想いをしている人がいるの。
それは──
「晴子ちゃん、定時前で悪いんだけど、この書類のコピーよろしくね!」
フワッとほのかに石鹸の香りがした。
振り向くと、黒髪の長身で笑顔が素敵な20代の男性がそこにいた。
「は、はい! かしこまりました!」
男性の笑顔で顔が熱くなるものの、わたしは満面の笑みで男性から書類を受け取った。
……池さん、今日も素敵だなぁ。
声をかけてくれたのは、池輝男(いけてるお)さん。
わたしが片想いしている人なの。
池さんは格好良いだけじゃない。
仕事だってできるし誰にでも優しいの。
だから女性に人気ナンバー1の男性で倍率がとても高くって。
えっ? 魔法を使って池さんを虜にすればいいんじゃないかって?
もちろん魔法を使えば池さんと簡単に付き合えるわ。
でもね、わたしはそんなことしたって嬉しくない。
自分の恋は自分で叶えなくっちゃ!
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