第1章

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瞬間移動の靴、無限着回しの服、満腹おにぎり、若返りスイーツ…… そんな一風変わった品揃えのコンビニエンスストア『伝説屋』 世界で1件しかないこの伝説屋は24時間毎に移動し、どこへ行くかは誰にもわからない。 そこに置かれたレジが、店の運営、商品管理、店舗整備を全ておこなっている。 が、レジを操作する人がいないと機能しない。 レジを操作する店員になる条件は、この店で買い物すること。 買い物した瞬間から強制的に店員となり、次のお客さんが来て、買い物してくれないと交代できない。 店員(?)その1 レジのレジッタ 店員であり、店そのものであり、もちろんレジでもある。 買い物した途端、店員となってしまう不幸な(?)客の教育指導もこなし、衣食住の面倒もみる。 ただし、レジなので動くことは出来ない。 姿形もレジそのもの。 喋るけどね。 あ、感情もあるよ。 液晶画面に表示される表情を見てね。 店員その2 福多 幸(ふくだ さち) 買い物したら店員になってしまった女子高生。 明るく元気。 困っている人は放っておけない性格。 それ故か、名前とはうらはらに、ちょこっとした不幸に常に見舞われる。 『商品が売れないと家に帰れない』と嘆く前店員を助けようと買い物したのが、この度のプチ不幸の始まり。 プチ不幸の本領発揮で、客どころか、人間さえいない地域へ移転を繰り返す。 レジッタを『レジ太』と呼び、プチ不幸な以外は、わりと普通な16歳。 飛び抜けて成績優秀というわけでも、運動神経抜群というわけでも、誰もが一目置く美少女というわけでもない。 普通だっていいじゃない 健康だもの
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