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「おい、
やばいぜ、
あれ」
地上で確認していた何人かが、
声を上げる。
「誰?」
「香澄ちゃんだよ」
「車出せ、
林の向こうに落下するぞ」
「早く」
インストラクターの宮脇や山口、
香澄の友達の麻耶たちが、
駐車場に向かって走り出した。
着地点に降下するスピードは自転車ぐらいでたいしたことはないが、
怪我をする可能性は高い。
木にパラシュートがかかったら、
大変なことになる。
ましてや、
林の向こうには川もある。
そんなところに落ちたら命にかかわる。
香澄のスカイダイビング歴はそう長くはないが、
初心者というほどではない。
ちゃんと単独で何度かジャンプしているし、
空中でフォーメーション(形)を組む練習もしたことがある。
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