第3章

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「…凄い…」 思わず声が出た。大きな個室の部屋に、ソファーやベット、トイレまで。ホテルみたいな病室だ。こう言うのを見ると、ああ、本当にゆうとは芸能人なんだと改めて思う。 そんな大きな部屋の、二人は寝れるであろう広いベッドに彼は眠っていた。細い腕に点滴をつけて。 ストレスと睡眠、栄養不足と風邪。医者はそう言っていた。 「知り合いってことは、あなたもゆうとの熱愛報道を見ましたか?」 「…あ、はい」 「…本当は、あの件が落ち着くまで休ませるって話だったんです。でも仕事の依頼がどんどん入って来て。熱愛なんて、関係ないからって。ゆうともあの報道で色々参っちゃったみたいで、もうヤケになって来る仕事全部引き受けました。」 「…そうでしたか」 「その疲れが、どっと出ちゃったんでしょうね…」 「…はい」 知らない間に、ゆうとにそんなことがあっただなんて。
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