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黒のフードは、自信に満ちた声でそう言うと、フードに突き刺さったまま、地面から光の槍を引き抜いたのだ。
そして、それを白ひげの男に向かって差し出した。
すると、光の槍が貫いていたのは、手に持った藁人形だったのだ。
「なぬ!エスケープゴート……」
ショックのあまり、白ひげの男に苦しみが突き上げる。
そして黒のフードは素早くその槍を握り返すと、足を力強く前に踏み出した。
その腕は真っ直ぐに伸びる。
腕から一直線に突き出た光の槍が、白ひげの男の左胸を貫いた。
目を大きく聞く見開いた白ひげの男は、意識を失い、前のめりに倒れてしまった。
腕にしていた金の腕輪に施された魔法陣の彫刻がボンヤリと光を放っていた。
うつぶせの背中から突き出た光の槍は徐々に消えていったのだった……
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