鏡の欠片~ラスト~

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鏡の欠片~ラスト~

もう、ワタシが語るコトはないかもしれないけれど。 ミザリーの力がなくなり、 いつの間にか氷でできていた城は、 ゆっくりと大樹の城に変わっていき。 全く別の姿へと変わった。 クラムボンの身体は軽くなり、シルフと共に、歌い始める。 クラムボンは自然さえいれば、ワタシがいなくとも生きていけるから。 ワタシのこの世界での役目は、これで終わり。 これからは本当の役目である、別世界の狭間でひっそりと暮らす。 寂しい? それは、きっとちがう。 力がなくともワタシの分身は、世界中にいる。 時には水面から、世界の様子を伺い。 人間の家にも、ひっそりと佇んで。 いつでもあなたの傍に。 人間の心のナカにも、きっとワタシは隠れていて。 本当の気持ちと、誰かに惑わされた時の二つ存在する時。 二つの間に、ワタシはいる。 そのどちらを信じるも、本人次第。 ヒトツ言えることは、たくさんの生き物の真実の愛を受け止めて。 ワタシはどこでも、生きるコトができる。 カタチノナイオカアサンデモ、ワタシハオカアサンガダイスキ。 NEVER END
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