第二章 助ける者 食らう者

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慌てて二人も望美の後をついて行く。 ドアを通り抜け、エレベーターに乗り込んだ。 「5階押して」 望美に言われ、茜は5のボタンを押した。 階が上がっていく数字を見つめる望美。   その横顔は、険しい。 「ねー、望姉………」 なぜ二人とも、そんなにピリピリしているのか事情を聞こうとした。 瞬間、エレベーターが3階で止まった。 開くと、懐中電灯を持った看護婦が乗り込んできた。 三人の姿が見えない看護婦は、鼻歌を歌いながら6階のボタンを押そうとした。 「あれ?なんで5階に止まる事になってるの?」 首をかしげる看護婦。 このエレベーターの中には自分しかいないはずと、確認のため辺りを見渡す。 やはり、エレベーターに乗っているのは自分だけ。
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