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「マル!」
幼稚園の頃から一緒だったんだから!
確かに加奈子には迷惑をかけたかもしれないけど、親友ならそれも全部許してくれるよね!
そう思いながら智子ちゃんが画面を見ていると、ゆっくりと加奈子ちゃんの口が開いて答えが告げられました。
「バツ」
「え………?」
今、何て言った?
もしかして私の聞き間違い?と智子ちゃんが画面を見て呆然としていると、加奈子ちゃんは画面からいなくなり代わりにマスコットのハート君が現れました。
『残ねーん!全問不正解!君たちの親友度は0%だよ!最悪だね!
ということで、バツゲーム執行だよ!バイバーイ!!!』
「え、嘘………いや、やめて………!?」
震えてしゃがみこむ智子ちゃん。
しかし、その願いも虚しく智子ちゃんの座っていた板は無常にも消えてしまったのでした。
「いやああああああああああああ!!!!!!!」
真っ暗な穴の中に落ちていく智子ちゃん。
やがて、その悲鳴もなくなった頃、画面にハート君が再び姿を現してこう言いました。
『穴の中に落ちた子達と親友になれるといいね!』
そう言って、ケラケラと笑うハート君の声がいつまでも響いたのでした………。
貴方には親友がいますか?
貴方はその親友を大切にしていますか?
だけど、気をつけてください。
もしかしたら、親友と思っているのは貴方だけかもしれませんよ?
親友ゲームには、ご用心ご用心………。
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