ストーカーはダメだよ

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「「「先生、おはようございます!!!」」」 「はい、おはようございます!」 教室に入り、朝の会を始める美咲先生。 生徒たちの元気な声と笑顔に少しばかりホッとしたのか表情に少しずつ笑顔が戻ってきました。 帰ったら警察に相談しに行こう。 子供達の笑顔を見たらどんどん勇気が湧いてきた、と美咲先生は心のなかで気合を入れてホームルームを始めました。が……… (え………!?) 急に背筋が寒くなり、思わず持っていた生徒名簿を落としてしまいました。 もしかして昨日気絶をしてしまったから、その時に風邪をひいたのかしら?美咲先生はそう思い生徒名簿を拾おうとしゃがみこみ手を伸ばすと………。 「ひぃ!?」 突如、現れた手が美咲先生の手を掴み思わず悲鳴をあげてしまいました。 グイグイと美咲先生を引っ張る手に必死に抵抗をして何とか逃げ切れる事が出来ました。 (何なのあの手!?) 先生?と生徒の心配する声が聞こえましたが美咲先生はその声に応えてあげる余裕がありませんでした。 しかしだんだん落ち着いてくると今度は誰がこんなタチの悪いイタズラをしたのだろうと怒りを覚えるようになりました。 無理もありません、連日ストーカーの視線やメールなどに悩まされていた美咲先生の心にはほとんど余裕が残っていないのですから。 美咲先生が一体誰がこんなイタズラをしたのか!と大声を出そうと立ち上がった瞬間――― 「あ、あ、あああああああああああああああ!!!!!!」 美咲先生の怒りの表情は再び恐怖の表情に変わってしまったのです。 天井に、窓に、机に、それから黒板中に血走った目が無数に現れジッと美咲先生を見つめているのです。 先生は、その視線に覚えがありました。 何故ならその視線は、ずっと美咲先生を見つめていた視線と同じものだったからです。 「先生―――!?」 恐怖が最骨頂に達した美咲先生は、無数の目と生徒の声を聞きながら意識を飛ばしてしまいました………。
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