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「えーと、まずは二つボックスがあるので、それぞれ一人ずつ入ってくださいか………じゃあ加奈子!私こっちのボックスに入るからそっちのボックスに入ってね!」
そう言って、智子ちゃんは目の前のボックスに意気揚々と入って行きました。
ボックスの中は見た目に反して広く、床は人一人が立てるくらいの正方形が複数描かれていました。
早速お金を入れようとキョロキョロと辺りを見渡しますが、お金を入れる場所やボタンがありません。
もしかして、外にお金を入れる場所があったのかな?と智子ちゃんが、ボックスから出ようとした時でした。
『親友ゲームに挑戦してくれてありがとーう!ボクはこのゲームのマスコットキャラクターハート君だよー!』
突然、目の前の画面にピンク色のハートに可愛らしい目と口が描かれたマスコットが出てきて、ゲームの説明を始めました。
『このゲームのルールは簡単!二人の親友度を確かめるクイズを○×形式でやっていくよ!ちなみに問題は、もう一つのボックスに入っている君の親友の記憶から出題するから頑張って全問クリアを目指してね!ちなみに一問でも失敗すると恐ろしい罰が待ってるから気をつけてね!』
(なーんだ、それなら楽勝じゃない!)
私と、加奈子は親友!
すぐに全問クリアしちゃうもんね!と思いながら、智子ちゃんはクイズが始まるのを待ちました。
『それじゃあ第一問!加奈子ちゃんのピンクのシュシュを盗ったのは、智子ちゃんを許していない!』
「え?」
その質問に、智子ちゃんは思わず固まってしまいました。
実は以前、加奈子ちゃんが可愛いピンクのシュシュを学校につけてきたことがあるのです。
そのシュシュは本当に可愛くて、智子ちゃんも欲しくて色んな店を探し回ったのですが見つからず、加奈子ちゃんに無理矢理ちょうだいとねだって半ば強引に盗ったのです。
その時は加奈子ちゃんも笑っていたので、怒っていないと判断した智子ちゃんは喜んでシュシュを自分の物にしたのでした。
智子ちゃんは一瞬焦りましたが、すぐに冷静になりバツと答えました。
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