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どうして、この事がバレているの!?と震えながらも、智子ちゃんは画面を睨んで答えを言いました。
「バツよ!加奈子は別クラスの男の子が好きだもん!』
再びドラムロールの音が流れて、効果音と共にハート君が答えを掲げました。
「マルー!また板がなくなるから落ちないでねー!」
再びなくなる板、今度は智子ちゃんより少し離れたところの板がなくなりましたが、それでもなくなっていく板は恐怖を煽ります。
それからも、クイズはどんどん出されていきましたが、加奈子ちゃんに無理矢理オソロイにストラップを買わせたや、お金を借りてるけど親友だからと思って返していないだの、どれも智子ちゃんには身に覚えがある問題ばかりで、智子ちゃんは必死にクイズに答えていきましたが、どれも不正解ばかりでした。
そして、とうとう板は最後の一枚になってしまいました………。
震える加奈子ちゃん、すると目の前でハート君が嬉しそうな声をあげてこう言いました。
『ラストチャンスだよ!これを正解したら今まで間違ったぶんも全部チャラになってここを出られるよ!』
「全部………?」
藁にもすがる思いで画面を見ると、そこには加奈子ちゃんの姿が映し出されていました。
加奈子!と智子ちゃんが、名前を叫びますが聞こえていないのか、加奈子ちゃんは微笑んだまま黙っています。
『じゃあ、ラスト問題行くよー!二人はお互いを親友同士だと思っている!マルかバツで答えてね!』
その質問に智子ちゃんは思わず笑ってしまいました。
なんで最後に在り来りな問題を出すのだろう、今までのは単純に人を怖がらせる為だったのか………。
智子ちゃんは、軽く深呼吸をしてから満面の笑みでこう答えました。
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