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「ねえ、知ってるスケッチ少年の噂?」
「知ってるよー!自分の未来を描いてもらえるんでしょ?」
「それが、それだけじゃないんだって」
「どういうこと?ゆきちゃん」
「あのね、スケッチ少年に恨んでいる人の名前を言うとね、その男の子に名前を言われた人は死んでしまうんだって
だけどね、スケッチ少年に名前を言った人もね、実はスケッチ少年に自分の死ぬ顔を描かれてしまうんだってさ
もし、自分が死ぬ絵を見てしまったらね、本当に死んでしまうんだって………
人を呪わば何とやらとか言うけれど、恨みを買うようなことなんてしたくないよね」
学校近くの小さな公園………。
あまり人の立ち寄らない小さな公園には、二人の少女の首吊り死体と、そんな少女達の死に顔を描く小さな男の子の姿………。
その男の子は、鉛筆を止めると目の前にぶら下がる二つの死体を見て、うっすら笑みを浮かべたのだとか………。
貴方は、スケッチ少年を知っていますか?
もし、スケッチ少年に出会ったら貴方は未来の姿を描いでもらいますか?
それとも、恨んでいる人の姿を描いてもらいますか………?
だけど恨んでいる人の姿を描いてもらうのはオススメしませんよ
何故かって?
だって、自分の死に顔を見たくないですからね………。
スケッチ少年には、ご用心ご用心………。
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