第1章

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僕の混乱を見て、女性は意味ありげに笑った。 「大混乱ね。大分外見が変わったから分からないのも当然よ」 「はあ」 どう答えたらいいかわからず、中途半端な返事しかできない。 僕の頭の中では、未だに人物検索が続いていた。 ただ、女性が意味深な笑みを浮かべながら、驚くことを言ってきた。 「会うのも高校の卒業式以来だしね。校歌一緒に歌いながら、大号泣した顔が可愛かったわ」 「はい?」 今、なんと? 僕のいた高校、男子校だぞ。 目の前にいるのは、どう見ても女性。 たが、卒業式で僕が泣きはらしたのは本当で。
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