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「すまない、誰だ?」
当時、このみちに進みそうな人物に心当たりがない。
聞いた方が早いと質問すると、相手は笑みを深めた。
突然、胸元を捕まれ引き寄せられる。
間近に、女性の顔があり目を見開く。
「俺だよ、飯坂一機」
眼光鋭く僕を睨み、低く野太い声を聞いて、僕は声が出なかった。
新たに告げられた名前は、高校では先生も恐れる不良だ。
それも、何故か高校三年間同じクラス。
学校行事で全生徒が集まる時は、名簿順の為必ず後ろに並ぶため、僕は言い知れぬ迫力から胃が痛かった。
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