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「ところでさぁ。ちょっと聞きたいんだけれど?」
「なに?」
「女の子のってさぁ、どうなってるの?」
「へ?女の子の何が?」
そこでハルは自分がとんでも無い事を聞いている事に気が付いた。女性器というものが実際どうなっているのなんて、優香里に聞けるわけが無い。
「かっ鏡。鏡。手鏡の話だよ」
焦ってハルは話を誤魔化した。そう言う会話をしているところに、瑠奈がトレイに中華丼を載せてやって来た。
「おまたせぇ。二人で何話しているの?」
ハルは遠くのテーブル席から瑠奈に見とれている女子学生達の視線に気が付いた。改めて瑠奈を見るとすらりとした佇まいで、やはり学内でも目立っているのだなぁと思った。
「いや、ちょっとした買い物の話。学校の帰りに百円ショップに寄ろうかと」
「ハルは何か買いたいものでも有るの?」
席に座った瑠奈は、ハルにそう問いかける。
「鏡をね。小さい奴で良いんだけれど」
「商店街の大きい百円ショップだよね。僕も行こうかな」
瑠奈はそう言って中華丼をほおばる。
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