第1章

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「19××年生まれ、20××年没。北欧国において、重大な犯罪を犯し、絞首刑となる」 それが、MEのさっきまで生きてきた人生だ。 「次の、人生を選んでください」 水晶玉が、赤く光る。 覗きこむと、ひとつは、日本国において、虐めに遭いながら生きている男の子が見えた。 もうひとつは、某南米で、ドラックに冒される、シングルマザー。 最後のひとつは、地球のどこかで、生まれる前に堕胎される、性別も判明しない子。 MEは、迷わず”それ”を、選んだ。 「――悔いのない人生を」
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