第15話

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雨の音が増える。 スーツにできた雨のシミが大きくなった。 震える江茉を覆うように、強く抱きしめた。 「いなくならないよ」 細い肩に頭を乗せ、呟くように伝える。 「江茉をひとりにはさせないから」 信じて欲しい。 「側にいるから」 この思いは、本当だから。
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