群青 第15話

第15話

『神崎くん』

あの雷雨の日に聞いた彼女の言葉が

『慰めてくれない？』

今も耳に残る。

誰かの代わりになんてなれない。

なるつもりもない。

俺だけを求めて、俺だけを感じて欲しい。

痛みになんか慣れなくていい。

それに代わる快楽ならいくらでもあげよう。

外れた道だと躊躇うことはない。

２人で償うなら、そんな罪でもいいじゃないか。