第15話

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ふと、ひとりで寝かせている江茉のことが気になり、残りの階段を上って部屋へと戻る。 扉を静かに開けて部屋の中がなにも変わりないことを確認すると、残り少なくなったグラスの中身を飲み干し、ベッドに眠る彼女の隣に潜り込んだ。 青の中に横たわる江茉。 穏やかな寝息と心地好い体温。 そうっと手を伸ばし、その身体を優しく包む。 寝ている彼女にいつもする口づけは、あまりの愛おしさ故――
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