第1章

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『お疲れ様でした』 ガシャンッ、と扉の開く音で私は目を開いた。目の前にいる及川先生は先に目を開いていて、再び私の手をとって観覧車を降りた。 先生と先生はコンビニで唐揚げ弁当2つと缶ビール、コーラ、お菓子を買って車に戻った。彼は特に多くを語らず車を走らせると『マダガスカル』という名前のラブホテルに車を入れた。 マダガスカル、なんてふざけた名前なんだろうと私は笑った。部屋もジャングルテイストのものばかりで、私と先生は一番高い部屋を選んだ。カラオケ、ゲーム、ジャグジー付きだ。 『マダガスカル行ったことある?』 『ないよ。マダガスカルってあの変な猿がいるところだろ?』 『猿?ワオなんとか猿?』 『そう、そんな感じの名前だった』 私と先生はそんな下らない会話をしながらぬるい唐揚げ弁当を食べた。それからテレビを付けてゲームをした。車の対戦ゲームだったけど、何故か無免許の私の方がうまかった。カラオケもした。先生は歌わずにひたすら手拍子をしてくれた。 まるで今からする事の重大さを知る事なんてないように 私達は笑っていた。 『先生、お風呂入ろっか』 彼は一瞬目を泳がせた。 でもすぐに『いいよ』と言って浴室に向かい、お湯を溜め始める。 彼は臆する事なく私の前で服を脱いだ。 だから、私も制服を脱ぎ捨てた。 甘ったるい匂いのする入浴剤を入れて、先生と向き合って湯船に浸かると彼はまた苦笑いをする。
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