#01 * 雪将

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「中学にもなって自分を僕って呼んでんだぜ?ヤバくない?」 「ありえねー。まじキモい。」 「コイツ絶対マザコンだろ!」 母親を大切にして一体何が悪い? 親の言う事を聞くのは当然だし、反抗期が異常に長い奴に限って、 道を踏み外して非行に走ったり、もっと孝行すればよかったと、 後々から嘆き悔いる羽目になるのだ。 「くっ……」 僕が唇を噛み締めたのを見て、奴らは更に炎上した。 「あぁいうのって、オタクの典型だよな!」 「マジそれ!アニメ見すぎ (笑) 」 貴様らにアニメの何が分かる? アニメーションはもはや日本の文化だぞ! 絵、音、動き、背景……それら全てが繋がり、一つの作品として、 時間をかけて仕上がっていくのだ。 大体作品の完成までに、一体何人の福沢諭吉が必要だと思ってる? 「ほーら "僕" 、自分の力で取ってみろよ!」 「ここまで届くかなー?」 「チビっこ雪将くんには難しいかなぁ?」 「ぎゃははははははは!」
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