te al latte

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「最初は違ったんだけどなぁ」 「はぁ? 当たり前だろ」  ニモがおしぼりを差し出しながら言った。 「最初っから別れ前提で付き合う奴なんかいねーっつーの」  そりゃそうだけれど、と受け取る。 「……あっちもそうだったのかな」  元彼。 唐揚げ好きだったな、なんてどうでもいい事が頭に浮かんだ。 「知らね。ま、失恋お疲れさーん」  また涙が出そうだったのに吹っ飛んだ。 「何よ、彼女いないくせに!」 「あ? まだ彼女じゃねぇけど好きな奴くらいいるっつの」  え、嘘。 「――マジ?」 「マジ――あ、いらっしゃいませ。いつもの席っすか? どうぞ、コーラっすね」
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