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「――そんで、俺がお前の事好きなのは知らない」
うん……うん!?
「へっ!?」
ニモは頬杖をついて私を見ていた。
そして。
「ふへへー、びびった?」
と、いつものにやけた顏に戻った。
……もしかして冗談? 何よ、めちゃめちゃびっくり――。
「――嘘。本気」
やっぱり、びっくりした。
「やっと俺が見えたな」
見えてる。
横目で、赤い眼鏡の縁と、ニモの顏が見える。
見えてしまった、という感じ。
「俺を幸せにしてくんねぇかなぁ?」
「な、何言って――え、はぁ!?」
どきどきしてる。
なんで? 嘘、信じらんない!
本気じゃ――ううん、本気だ。
私は眼鏡を上げ直してこう言った。
「――今は、ほ、保留!!」
『te al latte』おわり。
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