毒蛇と美女の取り扱い説明書

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「...バイパーの車重ってどれくらいですか?」 オールカーボンで作られているのだから、さぞかし軽いのだろう。1300くらいか? そんなメアの予想を見事にぶっ壊してくれた。 「えっと....1190kgだった気がします。ガソリン満タンならもう少しだけ増えますけど.....」 「せんひゃ"っ"っ"!??」 自分のスープラよりも軽い....元のバイパーは1560kg程と言う事は、400近くの軽量化が施されているのだ.....レーシングカーでもここまでの軽量化は殆ど見ない。 軽量化は一番のチューニングと言われている。が、とりあえず軽くすれば良いという物ではない。軽量化にもバランスが必要だ。 敢えてウエイトを積む事で軽量化よりも速くなる事例も存在する。 メアのスープラは300以上の軽量化が施され1200kg。だがウインドウは全てノーマルでありリアゲートもノーマルのままだ。 全体バランスを考えて敢えてノーマルのリアゲートを採用しているのは、少しの『ダルさ』を残してコーナーで膨らみすぎない弱アンダーを目指したからである。 軽量のリアゲートに交換しテストしてみたら、リアが軽くなり過ぎて逆に扱いにくくなってしまった。 たった一つのパーツだけでこれだけの影響が出てしまう。車と言うモノは本当に奥が深く終わりが無い。 何でもかんでも軽くして今のスープラが完成した訳ではないのだ。メアにはメアなりの考えがあってこそ1200kgと言うスープラとしては脅威の車重だが、バランスを考慮して今のスープラがある。 ちなみにタクシードライバーになってからルーフ上部に行頭を付けたが、やはりと言うべきか若干最速速は下がってしまったが逆に安定感が少し増した(らしい)
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