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『生ぬるい』
拘りは走り屋にとって大事な物。しかしソレを捨てればさらなる速さを手に出来る時でさえ拘りが邪魔をしてしまう時も存在する。
ある走り屋達を見ている内にもはや固執する理由なんて無くなった、自分は「キング」の座に着いたがさらに上を.....目指す。
奴らと対等な存在になる為....全てを捨ててまだ見ぬ領域へ入り込んだのだ。
速くなる為の手段は技術を磨くだけではない。轟の技術は誰から見ても素晴らしいが"ソレ"だけでは補いきれぬ物をカバーする為に"チカラ"を手にする事も大いにあり得る。
してはならぬというルールなどない、何でもアリなアンダーグラウンド。やりたければやればいい、拘りを捨て去れば何だって許される世界。
「マクラーレン・F1-LMのターボ化なんて世界探しても前例は無いからさ、正直不安はあるよ....でもボク頑張ったよ!マクラーレンを弄れるなんてチューナーからしたら光栄にも程があるよ!ボクがお金を払いたいくらいさ!勿論トドロキの為だからって言うのが一番だけどねっ!」
800馬力+大量のNOSという過激なマクラーレン。チューニングしたのは紛れも無く自分自身。
これでも満足出来なくなったとしたら辿り着く答えは一つ、ターボ化である。
何時になるかは分からないが何れターボにする時は来るだろうと予測はしていた…いたのだが...それでもかなり苦戦。
前例が無さ過ぎるケースなのでクリフと言えど簡単には出来ない....ハズだったが、一週間で何とかすると了承し今日が丁度約束の日だった訳だ。
「今まではNAをチューンして800馬力、トルクは80だった。一旦ノーマルに戻してからターボを取り付けたんだ。マクラーレンターボのスペックは880馬力、トルクが約94、車重は1100kgだったけどノーマルと変わらない1140kgに戻したよ」
800馬力から考えれば劇的に上がった訳では無いと思いがちだが、ノーマルに戻した630馬力から約250馬力のアップが施されたと言えば大幅なアップだろう。
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