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翌日、湾岸線での走行が終わったのでこの日はC1と新環状線を攻め込む事にした。
クリフが予測したセッティングは湾岸線では何の問題も無い。フロントがしっかりと抑えられリアは暴れない、細かなわだちを踏んでも乱れない。
375km/hを出す事が出来たが本気になれば390は確実に可能であった。これがNAのままでは390に至るまでの時間が長く掛かり不可、もしくはNOSを相応に使用し強引に捻るしか無かったが。
今夜の湾岸は一般車両が多く最高速アタックには向かないので別のエリアでのテストだ。
「マクラーレンは重量配分を考慮して中央にドライバー、両脇のシートが補助席。ボクが左に乗って完璧な配分はちょっと崩れてるけどその点も計算してセッティングしてるからね、トドロキが一人で走る時も状態を教えてくれると助かるよ、少しでもデータは欲しいからね!」
走る前にそんな事を言っていたが...いやはや既に9割は完成している。
前例が何も無い車でいきなりこんな完成度に仕上げる事が出来る者など世界探しても片手に収まるくらいではないか?
確かに水温はNAに比べれば上昇が早く、ギア比や足にも僅かなズレはあるが轟の好みであり短時間で解決出来る範囲だ。全てのエリアを走行する予定だが満足のいく出来なのは既に分かっている。
クリフは散々轟から首都高事情を聞いていた事&元々日本が好きな事も相まってこちらに来て二ヶ月とは思えない程首都高を知っている。
その点も含めての予測セッティングなのだがやはり彼の才能は本物である。
「一応タービン何種類か試して見ようか?」
「とりあえずしてっみっか。このタービンで決定だとは思うが一応な」
「へへっ!沢山用意してあるんだよ!T88-38GK、TO4Z、ギャレットのGTX4294RにGTX4088!何でもゴザレさ!」
「....いや、ギャレット製タービンだけは止めとくぜ...」
どっかのパワー馬鹿女二人が使用しているから、装備してしまったら自分まであの二人に引き込まれてしまう気がして...
轟とクリフしか居ない箱崎PA。談笑していた二人の元に新しい人影が...
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