堕天使な少女、白銀のクルマ

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「もう無理、アイツラの数増えすぎてもう無理捕まえられない!走るなら勝手にやりやがれっ!バーーカッ!!」 なんとあまりにも走り屋達がストリートレースを止めない物だから、数年前に法律が根負けしてしまったのだ。 迷惑を掛けなければ(暴走の時点で掛けているがそれは置いておいて)好きにしろ。ただしあまりにも目に余る&事故が起きてしまったらその限りではない。 つまり「範囲内ならばレースしても可能だが、その範囲を超えたら覚悟しとけよ」と、言うわけらしい。 一般市民の皆さんも呆れながら、または喜んで受け入れてしまったらしい。 あまりにも走り屋が多すぎてもはや仕方の無い事となってしまったのだ。慣れとは恐ろしい物である。 こんな美味しい状況になった事を見過ごすなんて「アイツラ」は出来る訳が無い、自分達が勝ち取った勝利にも等しいのだから。 さらに数を増す走り屋、さらに激しくも熱いレース、さらにチューニングされる車。 日本としてはあまりにも異常な光景だがもうお国が認めてしまって(匙を投げた)いるのでどうにもならない。 今でも「非合法行為」とは言われるがそれは当然、走り屋以外の者には合法的な行為ではないのだから。興味の無い者にとっては違法に過ぎない。 走り屋以外には非日常。だが走り屋に取っては日常。『非日常の日常』を過ごしている愚か者達。 スピードを求めて、更なるツワモノを求めて、自己満足を求めて、楽しむ事だけを求めて、勝つ事だけを求めて走り屋達は首都高と言う名の深い迷宮を彷徨う。 夜になればパッシング...走り屋達にとって魂を掛けたバトルの合図 スタート地点などない ゴール地点などない  だが走り屋達は「分かっている」 何時何処でバトルを挑まれてもおかしくない。不意打ちされて魂を砕かれないように用心する事だ....負けたくなければ。 深い迷宮にはどんなマモノが潜んでも不思議ではないのだから。 そんな深い迷宮でも昼間は基本的にバトルは行われていない。 まあ走り屋と言えば夜の生き物なので当然だろう。 しかし....例外もまたある
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