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 ……レイ…大好きなレイ。私の親友。 子供の頃、ピンチになると、私はレイの名前を呼んだ。 颯爽と現れて、必ず私をピンチから救い出してくれるレイ。 困った時、いつの間にか私には 『レイならどうするだろう?』 そう考え行動する癖が付いている。 レイの名前は私の魔法の呪文。 『レイ』そう呟くだけで勇気が生まれる。  レイは私のヒーローなんだ…… レイの名前を呟き、少しだけ冷静さを取り戻した私は、落ち着いて状況を分析する。 見た目は可愛く。思考はクールに。 これが私のモットー。 のんびりとしたマイペースな性格で、アイドル系ゴスロリ美少女な私。 一般的に私は天然呼ばわりされているけど… 天然だからって、お馬鹿なアマちゃんとは限らないでしょ? (……天然なのは認めるけど ) でも…… 作戦参謀は私で、実行隊長はレイ。 今まで二人で、いろんな危ない橋を渡って来たし、ヤバい奴らをぶちのめして来たんだ。 ピストルの弾が足をかすめたくらいで、ビビってなんかいられない。 「マリちゃん最高ー!!」 自分で自分にエールを送る。 だって…… 考えれば考える程、ヤバい発想しか浮かんで来ないんだ。 (…………サイコ野郎!ったくマジかよ!) 私は思考を数時間前に飛ばした。
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