旅立ち①神崎留奈と異端なる者

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「うわぁぁぁ!!?」 翌朝、客室からサタンの叫び声が轟く。 「ん……おはよう。サタン。 どうした?」 「な…なんで留奈姉ちゃんが!?」 そう、ありきたりな話だが、サタンが目を覚ますと留奈が隣で寝ており、一気に目が覚めたのだ。 もちろん、この後の展開は予想どおりに運ぶ。 「サタン!どおし……たのかなぁぁぁぁ?」 「優真姉ちゃん! これは誤解なんだ!」 「あーおはよう優真。 そろそろ準備を……。」 「サタン!!あんたってやつは! 私の時は邪魔しといて!!」 「だから、誤解なんだって! 起きたら留奈姉ちゃんが!」 「問答無用!! ブチコロス!!」 「やめっ!?」 豹変した優真が飛びかかってくるのを回避し、逃げ惑うサタン。 「アーイ…… ドーシタデスカ?」 と、その騒ぎにユウリも起き、留奈と2人でその光景を眺めていた。 「あー。 あの2人はいつもこうなんだ。」 「アー。ナカヨシデスネ。 ワカリマス。」 「ユウリ! こいつは、お姉ちゃんの宿敵なの!」 「ったく!なんとかしてくれ! 誤解だってーの!」 「アーイ…。 オネチャンノテキツカマエル。」 「ちょー!? ユウリまで!?」 たくさんのぬいぐるみに抱きつかれ、身動きが取れないサタンに、優真の恐怖が近づいてくる。
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