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優真とユウリの妄想では、全身黒タイツに触覚がついたサタンの姿が、黒い矢印の様な槍で、胃をチクチク突く姿が思い描かれ、ユウリのサタンを見る目が恐怖に変わる。
「アワワ……
サタンサン……」
「ちょっ!?
ユウリねぇちゃん?
我がそんな事するわけないだろ?」
「わからないわよー。
そうやって、ユウリのお腹を……」
「アワワ……」
「馬鹿!
信じてしまうだろうか!
そんな事言うなら、本当にお腹痛くしてや……」
「イタ……イタタタタ……」
「!?」
突然、腹部を押さえ込み、膝をつく優真。
これには、サタンも目を丸くぜざる得ず、ユウリは一層サタンを怖がり始める。
「サタンサン……
ホントニ……」
「なわけなかろう!
大丈夫か!優真ねぇちゃん。」
「!?
優真。大丈夫か?」
「アタタタタ……
アレ……オカシイな……
本当にお腹が………」
辛そうに腹部を抑え込む優真に、留奈とサタンが駆け寄り容態を見る。
凄い汗を掻き、額に手を当てて見るとかなり高い熱があるのがわかる。
「まずいなぁ……。
近くに休める場所は……。」
「留奈ねぇちゃん!
あそこに家が!!」
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