旅立ち①神崎留奈と異端なる者

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その為、日本から追い出され、ロシアに流れ着き、住み着いた在露雪女とでも言うべき存在だった。 〝ど……どうしましょう…… やっと、良い百合に出会えたのに…… コレクションにできるのかしら………〟 と、溶けた腕を再生させながら思う。 「腕は大丈夫か!?」 ハッと我にかえった雪女は、再生した腕を見せ、シラを切る。 「な!なんの事でしょうか…。」 「? なんか溶けた様にみえたのだけど……… !? それより、優真だ。 雪よりもっと冷たい氷が…… そうか!!」 と、突然抜刀し始めた留奈に、雪女は、 〝や……ヤバい! やはり言い訳には苦しかったかな?〟 と、驚愕し仰け反る。 だが留奈は、雪女を斬らず、2刀を交差に構え、魔力をため始めた。 「家主!危ないから外に避難して! ブリザード!!!」 部屋の中で吹雪が巻き起こる。 その光景に、雪女は崩れる様に座り込み、涙を流した。 〝あぁ……いたんだ……。 私だけじゃ無かったんだ…… 百合な雪女が……。〟 「ブリザードじゃダメか… ならば!ディバイングレー」 「それじゃあ、駄目よ。」
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