旅立ち①神崎留奈と異端なる者

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そして、36年後の現在。 「アッ!サタンサン! オネチャンタチカエテキタヨ!」 「なぬ!? 本当だ!おーい!留奈ねぇちゃーん!」 「オネチャーン!ココヨー!」 吹雪の中、サタンとユウリはカマクラを作り、留奈達の帰りを待っていた。 「サタン!ただいまぁ!!」 大手を振り出迎えるサタン達に二人は駆け寄る。 「オネチャン! ダイジブダタカ? シパイシタヨー。 イエキエル。 ユウリオドロク。 イミワカルカー?」 「う?意味がわからないけど… うん!体はもう大丈夫よ。 まぁ……あそこまできついのは初めてだったけどねー。」 「えっ? 優真ねぇちゃんは、そんなに体弱かったっけ?」 「!? 馬鹿っ!!」 「いっでぇー!」 「アハハ! サタンサン。オオキナタンコブデキテマース」 「アハハハハハッ。 今のはサタンが悪い」 「え?なんで?」 「本当デリカシーの無い……」 なぜ殴られたのかわからず、不思議そうにキョロキョロするサタンと、恥ずかしそうに腕を組み怒る優真。 いつも通りの光景に安堵し、ユウリと笑い合う留奈であった。
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