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「アーイ……。」
と、いつも抱いているうさぎのヌイグルミをぎゅっと絞り水を出す。
もはや、湿地にてヌイグルミは使い物にならなそうだ。
「あー。何処かに丘はないかな。」
と、あたりを見回す優真。
ふと、丘の様なものが目に入った。
「あー!あんな所にっ!!」
「へ?
おー!!奇跡だぁ!!!」
「ヤスム!デキルデスカ!!」
「まて!怪しくないか?」
と、丘を見つけはしゃぐ皆に対し、留奈がストップをかけるも、
聞く耳持たず走り出す。
「ヤター!!」
「ゆっくり休みましょう!」
「ここから先は明日!明日!」
「待ちなさい!みんな!」
と優真達が、丘に上がりテントを広げようとしたその時、突然、地面から針の様な尾が飛び出し、ユウリに襲いかかる。
「ワァァァ!!!」
「何!?」
「ユウリィィィィ!!!」
「くっ!」
ガキンという金属音が響き渡る。
それはまるで、金属と金属がぶつかり合う様な激しく鈍い音。
皆が、目を開けると、留奈がディバイングレーダーを抜き、襲い来る尾から抑えていた。
「大丈夫か!!」
「アーイ。アリガトデース。」
「ちっ。アイアンスコーピオンかよ」
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