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初代英雄、弥達の動向①
アイアンスコーピオンを倒した留奈達は、まだ湿地帯を抜け出せずにいた。
「うー。ムシムシするぅー。」
「………優真………。
余計暑く感じる。」
「アーイ!
ユマオネチャン。
アツイナルイワナイ!」
「ふぅ。
少し湿気を取り除くか。
カオスティックドライ!!」
サタンの魔法により、湿気が水蒸気に変わり、天へと昇っていく。
「ふぅ。
大分楽になったわね。」
「これなら、楽に進めるな!
ナイスだサタン。」
「サタンニチャン!
アリガト。スズシイナタ。」
と、一時の間、気を抜く事ができた。
「いやぁ……まぁ……あまり使いたくはなかったのだが……」
「アーイ?ナゼ?」
「そうよ!サタン。
早めに使ってれば、ここまで苦労することは……」
「サタン……。
もしや、リスクがあるのか?」
と、留奈は何かに気づいた様で、サタンに問う。
「ご明察ー。
流石は留奈ねぇちゃん。
この魔法は、本来雨雲を作る為の魔法なんだよねー。」
と、サタンは苦笑し、ゆっくりとその場から離れ始める。
「そ……」
「あははははっ!
ナイス!サタン。」
「アーイ。
ヌレヌレにナリマース!」
「それを早く言いなさいよー!!」
と、優真が叫んだ瞬間に、空が稲光り、ゲリラ豪雨が辺りを襲う。
「いやぁー!!!」
「あはははは!!
雨だぁー!優真!
雨初めて見た!!」
「オソラピカピカデース!」
「みんな!我に続け!
洞窟を見つけた!!」
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