初代英雄、弥達の動向①

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「弥……お兄ちゃん?」 「まだだ……。 この現況を作ったやつが見つかっていない。」 「そうだね。」 「安心するのは、まだ早い様だね。」 と、皆臨戦態勢を再度整える。 「なぁ……。 刹那は何処へ行った。」 「さっき、真戦組の援護に入って……」 「ここだよー!」 と、手を振り駆けつける刹那。 「無事だったか。 まだ、気を抜くなよ? 何処かにまだ敵が潜んでいる可能性があるからな。」 「わかってる。 弥兄さん。」 〝!?〟 弥は違和感を感じ、剣を力強く握る。 「な…なぁ……刹那。 初めてあった時の事、覚えてるか?」 「ん? ナイトメアに私が取り憑かれた時の事? 覚えてるよ? 由奈ちゃんが命がけで助けてくれたんだよね?」 「弥お兄ちゃん? どうしたの?」 と、首を傾げる由奈。 拓也は何かを察し、メスを隠し持つ。 「じゃっ……じゃあさぁ。 康介じいさんの事は?」 「あのじじいの事? 懐かしいなぁ…追いかけっ子したねぇ。 って、今はそんな事話している場合じゃないんじゃ無い?」 「あぁ……。そうだな。 じゃあ、これが最後だ。 ハァッ!!」 と、弥は、アイスブラストに魔力を込め、振り返り様に斬りつけた。 「!?くっ!」 弥の剣は、刹那の右腕をかすめ、傷口から腕一本丸々氷漬けにした。 「何故わかった!」 「刹那はなぁ…。 俺の事をクソ兄貴って呼ぶんだ! 」
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