初代英雄、弥達の動向①

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「ばっ!馬鹿なっ! あの娘の心を読んだ時にはそんなこと1つも……。」 「それに、康介じいさんの事もじじいとは呼ばない。 それで確信した。 お前は刹那では無いし、取り憑いているわけでも無いとな!」 「くっ!ふっ…… 人間とは難しい生き物よな。 死体の方がわかりやすくていい。」 と、自分の顔を剥ぎ取る様に真の姿をさらけ出した。 「ふははは!! 私が真の姿を見せたからには、貴様らには死あるのみ! 同胞として、私の部下にしてやる! さぁ!ゆけぇー!同胞達よ! 貴様らの無念を晴らそうではないか!」 先程まで、刹那であった姿が、黒いローブに骨を包んだモンスターと化すと同時に、地中からアンデッド達がワラワラと手を伸ばし、這い上がってくる。 「ちっ……。 リッチか。」 「リッチ?」 由奈の問いに、拓也が答える。 「リッチとは、死期を察したネクロマンサーが自らの体に術を掛け、アンデッド化したものだ。 魔力も生前より増している分やっかいなモンスターだよ。」 「………。 銃弾……効くかな……。」 と、由奈は苦笑し、息を飲む。 「わからない。 だが、真戦組は手出し無用って事だ。 総司!皆、術式の中で避難だ! 死人がでれば、それだけ不利になる。」 「…………。 心得た。」
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