初代英雄、弥達の動向①

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弥達の勝機はないに等しい。 〝くそっ!どうすれば………〟 と、必死に考えるも良い案などなかった。 「やはり撤退するしか……」 「ダメだ……もう遅い。 囲まれた。」 勝つ事も逃げる事も出来ないこの現状に、なす術がない。 「ならさぁ……使うしかないよな……。」 「そうだね。お兄ちゃん。」 「仕方ないですね。 もし、この中でかけるような事があったら……」 「あぁ…。天界でまた会おう!」 「いくよ! ヘブンズゲー……」 「ヘブンズゲー」 「ヘブンズゲー」 「待ちなさい!!」 「へ?」 「うっ?」 「トオー……」 「待って!先生!!」 片耳が聞こえない拓也だけがヘブンズゲートを開こうとするも由奈がそれを阻止する。 「なっ!どうしたというのだね?」 「今、声が………。」 「あぁ……。聞こえた。」 「さぁ……。アンデッド達よ。 神の元へ帰るのです。」 と、弥達の背後より、現れた1人の女性。 修道服に身を包み、片手に教本を構え、弥達の前に立つ。 「貴様っ!まさかっ!?」 「アンデッドリターナー!!」 「うぉっ!?エクソシストだとぉー!?」 女性が右手を掲げるとアンデッド達の足元に十字の光が立ち昇る。 「くっ!うおっー!? 何故この場でエクソシストがぁ!!?」
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