初代英雄、弥達の動向①

10/13

4人が本棚に入れています
本棚に追加
/45ページ
「エリ……なのか?」 「…………。 やっと思い出していただけたのですね。 先生っ。」 「恵里っ!!」 拓也は、彼女の胸に飛び込み、奇跡とも呼べる再会を喜び泣く。 「俺は…もうダメかと……」 「はいはい。泣かないの。」 と、まるで聖母マリアの様に拓也を受け止める恵里。 「………。そうか!この女性が……。」 と、弥が思い出したかのように、ハッとした表情を浮かべた。 「えっ?弥お兄ちゃんはわかったの?」 「あぁ…。先生がずっと探していた人だ。」 「? えっ?!まさかこの人が……。」 「そのまさかだよ。」 と、2人を見守る弥と由奈。 その間にも、リッチはゆっくりと魔力を取り戻していく。 「おのれぃ! 今だけは見逃してやる! 次会った時には、覚悟しておくん……」 「クロスバインド。」 「なぁ!? あちぃぃぃ!?」 恵里が片手を掲げ、詠唱すると、リッチの背後に十字架が現れ、拘束される。 「逃げられると思って?」 十字架により、背中をジリジリと焼かれ、暴れまくるも、拘束具は外れる様子はない。 「やぁ!やめろー! わかった!あんたらにはもう手出しは……」
/45ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加