第1章 ロシア前線基地①シスター

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「そんな戦艦が何故ロシアに?」 「それは、隕石の落下によって浮上してきたらしい。 それを当時の職人達が修理し、沢山の日本人を乗せ、出航したそうだ。 春香さんもそれに乗ってこの地まで来たらしい。」 「!? じゃあ!その船にのれば、魔王のいる隕石まで……」 と、優真が喜んだ瞬間、留奈は口をつぐみ首を振る。 「その戦艦は、今海岸近くに沈んでいるらしい。 春香さんが今、サタンを連れて引き上げ作業に向かっているが……」 「でも! その職人達も乗っていたんでしょ? なら、直せば……」 「………。 それだけ大きい戦艦を魔王が見逃すはずがない。 戦艦は襲われ、生き残ったのは、春香さんとユウリのお父さんだけだったらしい。」 「そんな………。」 「オネチャン……。」 万策尽きた様に悔しがる優真に、ユウリが心配そうな表情で訴えかける。 優真は、苦笑しユウリの頭を優しくなでた。 「だが! 活路が無いわけじゃない! 話によると職人の中で唯一、中国で降りた者がいるらしい。」 「じゃあ!中国まで行けば!」 「あぁ!職人にも会えるかもしれない!」 「そっかぁ! なら、引き上げ後、早速中国に………。」
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