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「そんな戦艦が何故ロシアに?」
「それは、隕石の落下によって浮上してきたらしい。
それを当時の職人達が修理し、沢山の日本人を乗せ、出航したそうだ。
春香さんもそれに乗ってこの地まで来たらしい。」
「!?
じゃあ!その船にのれば、魔王のいる隕石まで……」
と、優真が喜んだ瞬間、留奈は口をつぐみ首を振る。
「その戦艦は、今海岸近くに沈んでいるらしい。
春香さんが今、サタンを連れて引き上げ作業に向かっているが……」
「でも!
その職人達も乗っていたんでしょ?
なら、直せば……」
「………。
それだけ大きい戦艦を魔王が見逃すはずがない。
戦艦は襲われ、生き残ったのは、春香さんとユウリのお父さんだけだったらしい。」
「そんな………。」
「オネチャン……。」
万策尽きた様に悔しがる優真に、ユウリが心配そうな表情で訴えかける。
優真は、苦笑しユウリの頭を優しくなでた。
「だが!
活路が無いわけじゃない!
話によると職人の中で唯一、中国で降りた者がいるらしい。」
「じゃあ!中国まで行けば!」
「あぁ!職人にも会えるかもしれない!」
「そっかぁ!
なら、引き上げ後、早速中国に………。」
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